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地味、変で

先日、家の近所にある「豚丼」と大きく書いた看板が、前から気になっていたお店に行ってみた。

住宅街の中にポツンとある不思議な雰囲気なのだが、その和風のお食事処といった店構えとは予想外に、店内はせいぜい7~8人でいっぱいのカウンター席だけで、壁一面には、ローリングストーンズやらジミー・ヘンドリクスのポスターがところ狭しと貼られ、何本かのギターが狭い店内の隅に置かれた、ライブバーと定食屋がいっしょになったみたいな意外な雰囲気だった。

けっして、流行のダイニングバーなんて言い回しは似つかない、どっちかっていうと人ん家の台所。

お客さんはみんな、マスターを慕って来てる近所のいつもの顔馴染みという感じ。ニューフェイスの私たちもお酒が進むにつれ、すっかり話の輪に入りあっという間にみんなともだち!状態に巻き込まれていた。

「ねぇーマスター何か弾いてよー」
と50代くらいの女性が、いつもの展開という感じでおねだりをする。
「えぇ~・・・」と渋るポーズでクルーなそぶりをするリクエストを受けた店主、
・・・ではなく、なぜか私の隣の席の、地味なスーツ姿の、さっき「ボクはもう還暦」といっていた男性が、キラりと表情を変え、嬉しそうに浮き足立つのを見逃さなかった。

「じゃあ、何かやろうよ、マスター」とそのみんなから「センセイ」と呼ばれていたおじさまが壁にかかったアコースティックギターを嬉しそうに手に取りながらマスターを促し、そこからは、お店の空気は豚専門小料理屋からちょっとしたライブバーに様相を変えた。ビートルズとかも交えていたけど、予想を裏切らずジミー・ヘンドリクスのナンバーが続く。
最後は弾き慣れたおハコという感じの「Little Wing」だった。けっこうカッコイイ。

マスターは歌も上手でなかなかなだったけど、意外や意外、地味な飲んだくれのオジサンだと思っていた「センセイ」はかなりの腕前らしかった。

演奏の後は、もうすっかりギター&ロッカー話でみんな意気投合して、どのアーティストはどうだった、こうだったとかいう評論で盛り上がっていた。

「エリクラがさー歌ったときにはさぁ・・・」

「でも、アコギでジミ・ヘンはやっぱきついわ・・・」

どうしてなんだろう、なぜか必要以上に略したがる。
女子高生と相通ずる(^^;

店を出たあと、ギター方面にあかるくない連れが
「あのさ、アコギってアコースティックギターのこと言うんだ・・・。阿漕な商売とか、そういう話してんのかと思っちゃった、あたし。」と言っていた。

私も、最初聞いたときはそう思った!

「阿漕で、地味!変!」

どんな悪口だ!

調べた。おいら達の感覚は江戸時代らしいぜ。
現代人は、アコギっていえば、アコースティックギターが普通らしい。

ところで、「センセイ」は何度も、アラフォー独身女子2人組の私たちに向かって、

「何で独身なの?」(あたしも知りたいよ!!)

「幸せ・・・、ってほら幸せとか決めちゃ行けないんだけど、幸せになりたいとか思わないの?」
(って、決めつけてるじゃん!あたし十分今幸せなんですけど)

と何度も絡んで来た。
その年代にしてロッカー気取りが自慢げでしたが、案外保守的なのね。

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コメント

tomitaさんこんにちは、ご無沙汰しております。
アドバイスありがとうございます。早速設定を元に戻してみました。

投稿: あべこ | 2009/12/08 12:22

こんちには。いつも楽しく拝見してます。

ブログが読みにくくなっています。ニフティが
ブログの初期設定を変更したようです。
もし、前にもどすのであれば、ココを
参考に!

http://info.cocolog-nifty.com/info/2009/11/post-1354.html

投稿: tomita | 2009/12/06 10:43

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